先生方や親御さんなど周囲の大人から何度も言われたことがあるかもしれません。
「社会に出るということはだな・・・うんぬんかんぬん」
なぜ働くのか、働くということはなにか。私なりの言葉で書いてみたいと思います。
アルバイトを経験したことがあればわかると思いますが、働いてもらう給料からは税金が引かれます。会社に勤めると税金も社会保険料も更に引かれていきます。
思い出しみましょう。日本では、みんなでお金を出し合って住みよい国、街づくりをしていますね。
例えば、健康保険は一定の金額を毎月納めれば、医療機関にかかったときに請求は3割負担のみとなります。費用を心配せずとも、具合が悪くなったら安心して病院に行くことができます。
年老いて体が動かなくなってきたら働くことが困難になっていきます。誰もが生まれた順番に老いていき、サポートを必要とする日がやって来るのです。そこで若い世代は年金を払います。
今集められている年金は、今生きている高齢者を支えています。そうして、今度は自分が年老いた時に、次の若い世代の子供たちの年金に支えてもらうのです。
(これからの超高齢社会では、若い世代の人数が減り一人当たりの負担がますます重くなっていくことが指摘されていますが、問題は解決せぬまま時が過ぎています。)
(このような相互扶助の制度は、先進国では当たり前ですが、発展途上国では事情が全く違います。)
社会に出るということは、このような国づくりに自らも参加し始めるというこです。ちなみに今まではどのような形で、関わってきたと思いますか?それは消費税です。親御さんからのお小遣いでお買い物をすることもあったでしょう。
これからは自分で働いて稼いだお金で税金や保険料を支払い、生活に必要なもの、趣味の買い物をしたり、お出かけしたり、日本の経済活動に関わっていくのです。
社会の授業で国民の三大義務について学んだことを覚えていますか?
労働、納税、教育を受けさせる義務、でしたね。日本の社会は、基礎的な教育を受けた国民が、大人になって働き、税金を納めることで回っているといえます。一方で、さまざまな事情を抱えて、この社会の枠組みから外れそうになり、生きていくことが困難になる人もいます。そういう人たちも、税金から成り立つ生活保護という制度で守っていくのです。
社会に出るということについて、なんとなく、イメージしてもらえましたか?
もちろん、もちろん、毎日こんなことを考えて「社会の役に立つんだ!」と奮い立って会社に行ってるワケではありません(^_^;) 社会保険料等もそうですが、払うべきものを払って、生活費を稼がなくてはならないし、たまにはお買い物をしたり遊びに行きたいのでお金が必要なんです。
ほんとは休みたいですもん。会社へ行きたくない、でも、行かなくちゃ、そんな葛藤の繰り返しです。