料理をすることへの強い苦手意識、不安感を低減するための工夫について、私の事例を書きます。
一人暮らし時代に自炊をすることがありましたし、実家では家族の食事を作ることもありますが、なかなか料理への不安感や苦手意識を完全に拭うができません。
ご飯の支度がまるで苦行のように感じてしまうことは、日常生活に支障をきたすレベルのストレス事案だと感じています。
なるべく原因を見つけ、それを取り除くことや低減する方法を見つけましょう。
この記事は私が自分自身にかける言葉でもあります。お付き合いください。
目次:
料理への不安、苦手意識の原因を探る
私の場合ですが、原因は主に3つあります。
1.料理には発達障害者の苦手なことが凝縮されている。
「段取りを考える」や「同時並行」といった作業的な困難のほか、レシピを見ると「一つまみ」「少々」といった曖昧な表現が多くてパニックになります。
2.家族など自分以外の人に提供することに高い要求レベルを課している。
美味しく作らなきゃいけない、失敗しちゃいけない、だしやソースなど全て「手作り」しなくちゃいけない、などの高めの要求を自分で勝手に設けてしまい、勝手にプレッシャーに押しつぶされてしまうのです。
3.父親に小ばかにされた時の嫌な感情とリンクする。(オマケ)
料理に関するトラウマのような感覚があります。ネット環境も整備されていない上、自宅に料理本もなかったので、目玉焼きも作れずに失敗してしまいました。良かれと思ってやってみたのですが結果的に「お前はこんなこともできないのか。」と父親に小バカにされて終了したので、すごく恥ずかしくて傷ついてしまいました。
→このトラウマについては、家族に打ち明けることや、うつ治療の中で徐々に減ってきていますのでほぼ解決とします。
本記事においては1=苦手なことが凝縮されている、2=高い要求レベルを課していることについて取り上げます。
具体的な対策
さて、上記で述べた2つの原因について、具体的な対策を紹介します。
【1】『料理には発達障害者の苦手なことが凝縮されている』
(1)同時並行が苦手なら進行を簡素にしましょう。タイトルにある通り、マルチタスクを辞めるのです。
進行手順例
1)食材を解凍を始める。
2)食材の水気切りを始める。(豆腐を使う場合など、レシピ次第)
3)食材を切る。必要に応じて水にさらす。
4)味付けの調味料を計って1つのボウルに入れる。(味を調える系はボウルに入れなくて良い。最後にふりかければOK。)
5)水溶き片栗粉など、味付け調味料とは異なるタイミングで投入するものを用意する。(レシピ次第)
6)食材を火にかける。
7)アクを取る。(レシピ次第)
8)味付けの調味料を投入する。
9)引き続き、火にかける。
10)仕上げに塩コショウなどの味を調える系の調味料を投入する。(レシピ次第)
ポイント解説
あらかじめ調味料を混ぜてしまい、一気に鍋に投入することがオススメです。
「調味料を順番に計って、投入する」ことを鍋の火を見ながら行うのは、焦ってパニック状態に陥ります。
たとえ調味料を投入する最適な順番があったとしても無視しましょう。(味に大差ないですし家庭料理にそんな緻密さを求める必要はありません。)
同じ理由で、水溶き片栗粉なども先に作っておく方が焦らずに済みます。調味料を混ぜた後に、作ってしまいましょう。
そして、あとは「投入するだけ」の状態にしておくのです。
(2)あいまいな表現を具体的な分量に変換しましょう。
1)少量、ひとつまみ
ひとつまみがどの位か?問題です。これは私なりの考えですが、小さじ1/4未満だと思います。
小さじ1/4またはそれ以上の場合、小さじ1/4、小さじ1/3など具体的に量が示されます。
一方、小さじ1/5とか1/6といのは今のところ見たことがありません。
従って、小さじ1/4未満を少量やひとつまみと表現しているのだろうという結論に至りました。
正直、小さじ1/4、1/5、1/6なんて私にとっては大差ありませんか、ひとつまみや少量と書かれたらものは小さじ1/5程度と変換することにしています。
小さじ1/5程度というのはあくまで私の目安ですが、このように自分なりに具体的な数字を用いた解釈へ変えることが負担を減らす良い対策だと思います。
2)生姜のひとかけ
これはネットで調べると出てきますが、おおむね人差し指の第一関節から先端までのサイズを「ひとかけ」と言います。
厳密に寸法を測る必要はないです。「人差し指の第一関節~先端」を目安とするに留めましょう。
例えば、「第二関節から先端まで」とすると分量が二倍になってしまうので、それは避けた方が良いですが、多少の大きさのズレは何の問題もありません。
【2】『家族など自分以外の人に提供することに高い要求レベルを課している』
先ほど「家庭料理にそんな緻密さを求める必要はない」と書きましたが、それと同じ類の話です。失敗してもいいし、この前より味が濃い・薄いという味のばらつきは家庭料理ならば当然のことです。
お味噌汁を例に出します。「お味噌汁を作るなら本当はだしから取らなくちゃいけない」と考えたりしていませんか?
だしはほんだしで良いんですよ。
ほんだしは十分に美味しいですよ。
だしを取るために、時間と手間をかけ、心を消耗するのですか?
料理の負担が重くなりストレスが積み重なった結果、家族間の諍いが増えてギクシャクするのって家庭料理として本末転倒ではありませんか?
勝手に自分に高い要求レベルを課して、勝手にそれに押しつぶされてしまっているのです。そんな不毛なことは辞めましょう。
作る人の裁量で作ってほしいと思います。
得手不得手、好き嫌いは誰しもあるものですから、時間があってだしを取りたい人は取ればいいけど、そうでなければだしの素を使いましょう。
料理中の台所が汚くなる問題
料理の中で避けて通れないのが、「使った道具やゴミが散乱する」問題ですね。
ぐちゃぐちゃなのが気になってしまう人は一工夫することをオススメします。気になってしまうことも大きなストレスとなるからです。
(1)100均のポリ袋にゴミをまとめる。
野菜の皮を剥いてシンクに落とすのではなく、その皮や種をポリ袋に入れていきましょう。
お皿や小さ目のボウルがあれば、そこへポリ袋を置くと良いです。
(2)調理道具は重ねてシンクへ置いておく。
・それほど汚れていない →水をかけて置く。
・油よごれなど汚れ手ごわい →ペーパーでふき取り、洗剤を垂らして水につけ置く。
・肉が触れたものなど雑菌が気になる →洗剤を垂らして水につけ置く。
以上の2点を実施すればシンクの散乱を低減できます。火を通している間、手持無沙汰な時間が生じたら、そこで洗い始めましょう。
作る品数を減らす
マルチタスクが苦手なのでアレもコレもできないのです。思い切って作る品数を減らしましょう。
よく、「一汁、三菜」と言いますが、私は三菜なんて必要ないと思います。私は汁物が欲しい派なので、汁物・ご飯・二菜くらいで良いと思っています。
二菜も、おかずと納豆で良いです。納豆は器に入れて、余裕あればカット小ねぎでも散らせばそれっぽく見えます。
こうすると作る品数は、汁物とおかず一品のみです。
疲れている、あるいは時間のない日は、汁物はお湯に溶かすやつ、おかずはお惣菜or冷食で調達しましょう。すると、ご飯を炊くだけで良いです。
ご飯を炊きたくなかったら、お惣菜かチンするご飯にしましょう。
品数や栄養的にもう一声欲しいときは、野菜ジュースやヨーグルトなどを添えてみてください。
出来合いでもテーブルに汁物、ご飯、二菜があれば、家庭のご飯としてはもう十分だと思います。
最後に
女性は料理ができて当たり前とか、個性を無視して自分の理想を強要してくる人とは係らない方がいいです。
婚活していた頃、やはりそういう価値観の男性が多かったです。
女性側にも「男性の胃袋をつかめ!」的な考えの人が多いので、そういう固定観念のある男女同士がくっつけば良いと思います。
そうでない人は、そういう人たちと関わらない方が身のためです。
おまけ
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