Proforma Invoiceについて解説します。
一般的に「Proforma invoice」と「Invoice」は区別されますので、その違いや実際に使われる場面を詳しく説明したいと思います。
目次:
Proforma Invoiceとは
Invoiceが正式な請求書であるのに対し、Proforma Invoice(プロフォーマ・インボイス)は、「仮のInvoice」を意味することが一般的です。
Proforma invoiceは略してピーアイと呼ばれることが多く、メールに記載するときはP/IやPIと書かれます。
この省略は世界共通ですので、外国の方に対しては"Please issue the P/I urgenlty."という具合にメールへ書いて大丈夫です。
(尚、会社によってはプロフォルマと読む場合もあるそうです。 )
滅多にないことではありますが、海外取引先には、この2種類の書類の意味を逆に理解している担当者もいます。
つまり、正式書類としてP/Iを送ってきます。
こちらが先方の理解に合わせてP/IをInvoiceとして扱うこともありますが、できればInvoiceの形式で発行し直してもらう方が、事務処理上のミスを減らすためにもベターかなとは思います。
小さい会社はこの辺りの扱いがルーズなことがあります。
P/Iを発行する場面
では、仮のインボイスとは具体的にどのような場面で使われるのでしょうか。
1.前金取引において出荷前に発行する
前払い取引(Payment in advance)においては、客先に商品明細や支払い金額を知らせるためにP/Iを発行します。
P/Iに基づいて客先は送金してきますが、あくまでお知らせのための仮のインボイスです。出荷時に正式なインボイスを発行します。
▼大まかな流れはこうなります。
P/O受領(Purchase Order=注文)
↓
P/I発行(Profroma Invoice発行)
↓
客先入金確認
↓
(製品手配)
↓
出荷、Invoice発行
2.サンプル出荷時に発行する場合
無償サンプルなど請求が発生しない荷物に、Proforma Invoiceを付けることがあります。
P/Iであれば、書類は「仮」であり、「請求が発生しない」ことが一目瞭然です。
輸出入者双方において混乱が生じる可能性があるため、請求の発生する書類と、そうでない書類は明確に区別がつくようにした方が良いです。
誤って請求を上げてしまうと、互いの帳簿上で残高がズレてしまい後々の処理に手間がかかると思います。
3.Confrimationとして発行を要請される場合
これは客先の要望に合わせるケースです。
日本のオフィスでも『コンファーム』と言われることがありますが、「確認しました」というお知らせのことです。
まれですが『P/Oを受領したら、コンファームを兼ねてP/Iを発行して』と要求されることがあります。
滅多にありませんが、客先から発行を求められたら断る理由がありませんので発行します。
ワンポイント:受注直後に納期回答することは難しいので、Delivery欄は確認中とするか、幅を持たせて記載すると良いと思います。
以上のように、Proforma Invoiceは請求の発生しない仮の書類という位置づけで発行されます。
書類の形式
Invoiceと同様に形式の定めはなく、自社のフォーマットでOKです。
Invoiceのフォーマットを生かして、タイトルをProfroma Invoiceと変更するのが手っ取り早いと思います。
↓↓例えば、このような感じです。↓↓
Invoiceの書き方については下記の記事で解説しています。
おまけ:貿易にまつわる略語
お読みいただきありがとうございました。